東京アースダイビング2
東京二日目。
朝食は宿泊に付いておりましたのでホテル内の食堂で済ませまして、
昨夜DelSoleへ行く前にNさんに案内してもらった「しろたえ」で買ったケーキなぞも部屋で食べたりしてから、
10時前ぎりぎりにチェックアウトし、
本日のアースダイブはまず、新宿御苑へ向かいます。
京都御苑のイメージで訪れましたら、全然違いましたですね(完全なる下調べ不足)、
どちらかというと、雰囲気は府立植物園に近い感じです。
苑の中程に池がありまして、その付近は地面も一段低くなっていました。
案内所でもらったパンフ、
方角を揃えるためわざと逆さまに見てます、
中沢新一著「アースダイバー」の中に載っている地図と重ね合わせて見ますと、
池として残っている辺りは、縄文時代には沖積層(海水が浸入してきていた土地)であったと。
こういう事象に「ほうほう」と頷きながら歩くのが、今回の旅の醍醐味というわけです。
それにしてもここの木々は
なんというか、やたら
しゃべりだしそうな輩が多いですな。
千駄ヶ谷門から御苑を出まして、
次は明治神宮へ。
参道入り口を目指して、神宮の森を右手高い所に見ながら塀外の脇の道をまずは一駅分ほど南下していくわけですが、
このあたりも、地面の高低差が大きく、つまりは坂だらけ。
下りきって上るときには、自分が海の一番底にいるような不思議な感覚に襲われながら(「アースダイバー」の魔力だと思う)、
JR山手線の原宿駅前まで来てふと左手を見て「うわ」向こう向きに下り坂の狭い商店街にそこだけ気持ち悪いほど人がみっしり!そうかこれが竹下通りか。
吃驚しながらその少し先の鳥居より
ようやく神宮敷地内へ。
参道の途中に池が見えるのだが
これも昔の沖積層の名残で
低地は先ほどの竹下通りへとつながるわけですな。
今回は行かなかったけど、この海はさらに南の渋谷へと続いていて、
「水の世界」は、「死の領域への入り口」という古代人の感覚が、のちにここに「花街」ができる素地となっている、なんて話も、興味深く。
死霊や神々の支配下では世俗のモラルは効力を失う、ゆえに花街の近くには、お寺や神社や聖地があるものなのだそうだ。なるほど。
植樹によって一から作り出されたとは思えないほど広大な森の中に、
御社殿。
しばし眺めて、休憩。
西の参道から神宮を出まして、もう少し散策。
新宿五丁目方面へ。
伝説の「中野長者」こと鈴木九郎の建てた、十二社熊野神社へ行ってみます。
紀州熊野の神官の家系だった鈴木九郎が、浅草観音の加護を得て(実際は奥州の金属採掘者たちの隠された歴史が絡んでいるのかもしれないのだが)お金持ちになり、
紀州の熊野神社から神様をお連れして建てた、という神社。
しかし九郎は、増える財宝を隠す際、運んだ人夫をその都度密かに殺してしまっていたので、
その業が、九郎の娘を大蛇に変えて、池の中へとやってしまったそうな。
十二社の森の中の大池はもう埋め立てられて無いようだけど、
人夫が、渡った先で消えてたという、淀橋あたりが見える近くの神田川まで、もう一足のばして行ってみまして、
この界隈に漂うノスタルジックな雰囲気に、
かつて湿地だった、暗く妖しい世界にも、思いは馳せ巡るのでありました。
といったところで、
これにて、今回の東京アースダイビングは、終了でございます。
お昼はもうとっくにまわって15時近くになっており、
すっかりおなかペコペコ。
かねてより行ってみたかった、新宿三丁目東口の「Berg(ベルク)」へ!
ホットドックとベーコンドック。ペロリ。
マイスターハムサンドとレバーパテもいっとこう。
たくさん歩いて喉乾いてたから、ビールも二人で3杯。
仕上げに珈琲。大満足〜。。
食べながらダンナがOさんと連絡を取りまして、18時に秋葉原で会うことに。
とりあえず御茶ノ水まで移動し、ソラシティの広ーいロビーのでかーいソファに座って涼みながら、
さて、ちょっと中途半端なこの時間、どうしよか?
歩くのはもう、疲れたねぇ。
ねぇねぇ、お風呂入りたくない?近くに銭湯とか、ないんかな?
お風呂屋さんねぇ・・(と検索するダンナ)・・あるわ!ここから徒歩2分!
よっしゃ、行きませう!
てなわけで、唐突にひとっ風呂浴びまして、
さっぱりしてOさんと合流。Oさんの馴染みのお店にご案内いただき、
新幹線一本遅らせたりなんかしてすっかりごちそうになって、
20時半頃、帰路につきました。
昨日のNさんも、今日のOさんも、地元茨木Beltaでのお友だちです。今は東京在住なさってるのをつかまえての、
ありがたーい晩ごはんでありました。持つべきものは呑み仲間。なのだなぁ。
東京、
行く前に、一泊二日にするか二泊三日にするか、なんて話してたんだけど、
三日はおそらく歩けなかっただろうと思われ。
もう、足首だるだるですわ。二日にしておいてよかった。
三日目があったらはとバスに乗ったかもだけど、乗ってもダンナは中で寝てそうだ。
おつかれさーん。ふつうの観光とはひと味違う旅行になって、
なかなかおもしろかったです!