ますますぽれぽれな日々

Formerly known as 「ぽれぽれな日々」@はてなダイアリー

HaynesのSoul

それは、今週月曜日の午後のことでした。
前日に受けたレッスンの録音を聞きながら楽譜に書き込みを入れ、それからフルートを取り出して練習を始めたのですが、あまりの吹けなさ加減に、ものの一時間程で息があがって、情けなくなってきました。
「ぐあぁぁぁ〜〜できねぇ〜〜!!」
自分にキレてもどうにもならないけれど、すねてむくれて楽器を下ろし、ソファにどかっと倒れこんでぶーたれてるうち、いつの間にかうとうとと寝てしまっていました。
夢の中で、私は目を覚まします。足元の方のソファの端に、おばあさんが腰掛けていて、まっすぐこちらを見ています。
体は太っていないけれど顔はやや丸くて、髪の毛は灰色、背筋をしゃんと伸ばし、全体的にそんなにお年寄りそうには見えません。口元は引き締まっているけど、少し微笑んでいます。
そのおばあさんが、私になにか説教をしているようです。ふてくされてる私は、口をとんがらせて、真面目に話を聞いていません。
おばあさんは最後に、これだけは妙にはっきりと、「ロングトーンをしなさいよ」と言いました。そして立ち上がり、部屋を出て行きます。私はその後ろ姿に向かって「うっさいなぁ」と小さく舌打ちするように悪態をつきました。
そのとたん、部屋の中にまがまがしい「気」みたいなものが渦巻いて、部屋全体がごごごごごと揺れます。黒い風が吹き荒れているのが見えます。私はそれに向かって「うるさーい!出てけー!!」と叫びます。
そうして、今度は本当に目が覚めました。
目が覚めて即座に、悪態をついたことを後悔しました。
私は、なんとなく今まで、うちのヘインズって「おじいさん」なんだと思っていました。
そっか。「おばあさん」だったんだ。
1935年生まれ、70歳のヘインズ婆ちゃんが、私を悟しにやってきた、きっとそういうことなのでしょう。
まじめにやるよ、ロングトーン。めんどくさくても、もう途中からハショって駆け足でやったりしません、ごめんなさい。
夢だけど、なんだか、こわくて、ふしぎで、ちょっとうれしい、ヘンな出来事でした....。