ますますぽれぽれな日々

Formerly known as 「ぽれぽれな日々」@はてなダイアリー

月と蛙とシノノメソラ

kaepole2006-03-13

先日行ったライブハウスに傘を忘れて帰ったので、昨夜、それを取りに行ってきました。
雑貨屋さんのセール時に300円で買った傘なのですが、骨の数が16本もあって丈夫だし柄も気に入っています。でも気に入ってるわりにはあちこち出先でよく忘れて帰るので、その度に電車賃をかけて取りに行き、結果的にえらく値の張った傘になってしまってます。
今回も、ただ取りに行ってお店の扉にデンして帰ってきたのではあまりにももったいないので、ついでと言っては失礼ですが、「月と蛙」と「シノノメソラ」さんのライブを聴いてきました。
どちらも初めて観ましたが、かなり楽しませていただきましたね〜。
まず、シノノメソラさん。シノノメソラ
名前だけは、ジュスカ・グランペールさんのサイトから知ってはいました。名古屋がホームグラウンドの、ヴァイオリン・クラリネット・ギター・パーカッションから成る4人編成です。ヴァイオリンの「かなで」さんが、けっこう姐御肌な感じで、ぐいぐいとステージを引っ張っていきます。季節先取りのタンクトップ姿で「かっこ間違えたー 今日寒いー」とか言いながら。彼女と、クラリネットの「わか」さんとで、主に旋律を奏でるんですが、このデュエットがすごくいい! めくるめくテンポをぴったり息を合わせていく様は爽快です。
かなでさん、ふしぎな楽器も使っておられました。弾き方はヴァイオリンなのですが、楽器の本体は簡素で、そこにラッパがくっついてるんです。蓄音機から出てくるような音がします。名前、忘れちゃいました。イギリスの楽器で、演歌の後ろなんかで使われるものだそうです。とにかく、見た目が変なのよ。かなでさんは、その「見た目」にヒトメボレしたのだそうですが。そして、彼女の歌声も、すてきでした。
少しだけ休憩を挟んで、次は月と蛙さん登場。月と蛙
まずステージ上にはギターの岡部わたるさんのみが立ってて、清水彩月さんはうしろから両手に持った鈴を振り鳴らしながら、おどろおどろしく、客席の合間を縫って着物姿で上がってこられます。この方、すごいキャラクターです。うーんとね...、雰囲気は女優の宮本信子みたいな感じ。大マジメな顔してモノ言うほど可笑しいったら。もう、歌謡ショーですね、これは。ものすごく張りのある、いい声です。三線をメインに、ピアニカも吹くし、チンドン屋もやっちゃう。「よっ」とか「はっ」とか「そりゃっ」とか、かけ声入れながら。お客さんも、自然と手拍子入れたくなっちゃうくらい、ノリノリ。
そんななので彩月さんに目が行ってしまいがちですが、私としては、岡部氏のギターが気になってしかたない。ふつうに伴奏してるようで、何かが違うんです。特にソロもないし、すごいむずかしい技が入ってるようには思えないんだけど、なんかくっとくるんですよね。微妙にブルージーなフレーズが入ってるようでもあり。はっきり言って、上手いのよ。当たり前と言われそうだけど。貫禄が違う感じ。オーラも出てたかも。このギターが見られただけでも、来た甲斐があったように思います。
最後はみんなでセッションです。シノノメソラのパーカッションさんが翌日の仕事の都合で先に帰ってしまわれたので、急きょ岡部さんがドラムにまわり、「どんな感じ?」「蒲田行進曲みたいな感じで」「わかった」「それで叩けるんや!」てな会話をステージ上で交わしながら、ほんとにかっこいい音を叩きだしちゃうんだから、すごいなぁ。負けじと、シノノメソラのギターさんも次の曲でスティックを手にするけど、メンバーから「遊びでも叩いてるとこなんて見たことないぞ!」とヒヤヒヤされてました。それを彩月さんが「さてさてどうなりますことやら〜」と押し進めちゃう。この日のために作った音頭で、大盛り上がりのうちにシメです。
いやぁ、底抜けに明るいご陽気な舞台でした〜。あ〜おもしろかったー!