豚にプラチナ

仕事がら、私はふだん指輪をする習慣がありません。食品を扱う以上、手は特に衛生に気を付けなければなりませんから。でも、結婚指輪くらいは常にしてたいものだと思う気持ちが結婚前にあったので、結婚した時に、できるだけシンプルなものを選ばせていただきました。お義母さんに「単語帳をとめるワッカみたいだ」と言われたほどの、石もひねりも何もないヤツです。でも、これなら模様のミゾに汚れが溜まることもないし、きゅきゅっと洗えばきれいになるし、上司もいいよと言ってくれたので、あまり仕事に差障らないだろうと思って、初めの頃はうれしくてはめていました。
だけど。
やっぱり邪魔でした。
バターや生クリーム等の油脂を扱うとずるっと抜けそうになるし、パイ生地を持ち上げるとくい込んで跡がつく。
そして、あっという間に、指輪はキズだらけになりました。
どれくらいの期間はめていたのかもう忘れてしまいましたが、気が付いたら、ブタにくれてやっていました。
いったんしなくなると、休みの日にもする習慣がなくなり、帰省の時にもし忘れるようになり、ちょっと体裁が悪いこともしばしば。意外と、ダンナがしてるもんで。
でも今回のお葬式での帰省時には、思い出してちゃんとして帰りました。たまにはめると、手に違和感ありまくりですね。