ますますぽれぽれな日々

Formerly known as 「ぽれぽれな日々」@はてなダイアリー

乙女の滝

kaepole2006-09-11

今日は、来月催されるお祭りの出店者打ち合わせ会で、水無瀬神宮まで行く日です。
水無瀬といえば、ジュスカ・グランペールの高井さんが先日ライブで話されていた「乙女の滝」のある所。事前にネットで調べてみましたら、ハイキングコースになっているようなので、せっかく水無瀬まで出掛けるこの機会に、ちょっと足をのばして滝を見てくることにしました。
打ち合わせ会は、午後の1時半から。それに遅れないよう時間に余裕をみて、朝9時前に家を出発です。お天気は曇り。おにぎり握って、お茶詰めて。
うちの最寄り駅から水無瀬駅まで、阪急電車で約20分。
高井さんは水無瀬の駅から歩いたのかしら? 私は行きの行程を半分端折ることにして、駅前から出てる「若山台センター」行きのバスに乗りました。終点まで。といっても10分程で着いちゃいます。実はたいした距離じゃない。でもずっと上り坂だから、歩いたらちょっとあるでしょね。
バスの中で、パソコンからプリントアウトして持ってきた地図を広げて「あ!」・・バス停が載ってないじゃん・・・ 降りる時運転手さんに「ここはいったいどこなんでしょうか?」とマヌケな質問をし、地図の中にマルをつけてもらいました。
お礼を言って降りましたが、さて、この地図はどう向けてみればいいのかな? どっちに向かって歩き出せばいいのやら。ええと。
バス停前の食料品店で、再び道を尋ねることに。最終的には乙女の滝に行きたいのだけれど、レジのおかあさんが言われるには、そこまでの道はややこしくて説明が無理とのこと。なのでそれは途中の神社でまた訊くことにして、とりあえず「団地が切れたとこを右に・・・」と神社までの道を説明してもらってたら、ちょうど買い物を終えた親子さんが「その方向に帰りますから途中まで一緒に行きましょう」と、親切にも声をかけて下さいました。すみません、お願いします。
歩きながら話してたんだけど、この方は結婚してからここに住んでいらっしゃるそうで、水無瀬神宮祭りにも2、3年前から来て下さってるとのこと。私お菓子出してますからと宣伝しておきました。「静かないい所ですねー」と言うと、それが、夜はバイクがものすごくうるさくてかなわないんですって。信号がないもんだから、走るにはいいコースらしいのだそうです。あと、坂が大変、とも。小さい子も連れてらっしゃるし、たしかに。
団地の角でこの親子さんと別れて、教えてもらった所で横道に入り、若山神社に向かいます。
ここの石段がけっこうきつかったー! それでも、途中に見えた、古い朽ちかけたような祠がすごく雰囲気良くて、ちょっと心洗われてみたりなんかして。時々息をつきながら一番上まで上がると、涼しい風が吹いてていい気持ち。朝曇っていたのも、このあたりから陽が射し始めて、気温も徐々にあがってきました。
神社の横で土いじりをされている方に道を尋ねようと近寄っていったら、先方さんから先ににこにこっとされて「はいはい、わたしこの神社のもんです」と名乗られました。えらくラフな格好をされておられましたが、この方が宮司さんだったのでしょうか。このあたりはいいところですよ、という話をひとしきりされました。やさしそうな、とても感じのいい方です。
ところが、私がこれから乙女の滝に行きたいのだと言うと、軽く目を見開いて「え、お一人でですか?!」という反応が、まず返って来たんで、こちらも「え?」。「まぁまぁ、今日時分はいい日和でね、、、」なんてあわてて言い繕われても、えー。なんかヤバいのでしょうか・・・少々不安になってきます。
「トイレの先の小さい橋を渡って、村の中を通って・・・これがまたいい村なんですよー・・・」との説明を頼りに、小さな橋は、渡りました。・・・だけど、だけど、その先に長い長ーい竹やぶのトンネルがあるなんて、一言も言ってなかったぢゃないですかぁ〜〜!
一本道なんだし、違ってたら引き返せば済むこと・・・と念じながら、竹の覆い被さった細いケモノ道みたいなとこを抜けていきます。それでも、顔を上げて笹の葉の間から空を透かし見れば、そこはたしかに美しい。
ようやく再び小さな橋が現れて、目の前に村がひらけます。あーよかった。このまま桃源郷にでも迷い込んでしまうのかと思った。
橋の先の曲がり角に「乙女の滝30m先左折」との看板があって、あとはもう、川に沿って上流へ向かうだけ。ハイキングコースらしい土の道が続くので、ここまできたら辿り着けたも同然でしょう。
とか思ってたら、甘かった。10分も行かないうちに「行き止まり」どっしりとした鉄の柱で、通行止めされてます。
あれぇ、ここまでに乙女の滝らしきものは見えなかったぞ・・・ 引き返して、河原に下りれる所があるかと思って横道にも入ってみたけれど、どなたかの畑に続くだけ。ふたたび行き止まりの所まで戻ってみて、やっぱりそこで立ち往生。
もう人に道を尋ねることはないと思っていたのに、もう一度引き返して、草刈りをしてるおじさんを見つけて大声で「すみませーん、乙女の滝はー・・」...するとおじさん「15ふーん」とひとこと。「この道であってますかー?」...いらえはやっぱり「15ふーん」。
おじさんから行き止まりまでは、せいぜい5分。じゃあ、どう考えてもこの先か。
よし、この「通行止め」はきっと「車両通行止め」ってことなんだ。そういうことにしておこう。
意を決して、「マムシ注意」と「落石箇所あり」の立て札を横目に、鉄の柱の横を抜けて奥へ進みます。
すぐ、「乙女の滝0.5km→」の看板が見つかって、この道で合ってることは確認。その先にもう一度、軽く通行止めのマークがありましたが、ええい、いいです。行きます。
右手に山、左手下方に川。しばらく人が通ってないとみえて、やたら蜘蛛の糸が顔に絡みます。大きな巣はよけてくぐって通らないといけないくらい、時々道のど真ん中にばーんと張られてる。足元には、指2本分くらいの太さの青虫がごろりん。トカゲがカサコソ。蝉も遠くで鳴いてる。
それでも、常に水のせせらぎの音が耳に入ってくるのは、心地いいもんです。
もうそろそろ着くかな・・と思った頃にまた看板があって、「乙女の滝0.4km←」・・・ありゃ行き過ぎた! いつの間に...。
引き返しながら気を付けてたら、ありました、川側に棒が立ってて「乙女の滝」って書いてある。思いっきり見落としてたな。
しかしだ、ここを下りるのか? ちょっとした崖だぞこれは。ロープとか、ぶら下げてあるし。
いやもう、河原まで下りなくても、このハイキングコースからでも、樹木が少々ジャマだけど、対岸の滝は一応見えます。それでいいにするかい?
と、しばし悩んだ末、やっぱり下りてみようと思い直す。せっかくここまで来たんだし、河原に下りて、水に手を浸けたい。
大きな木に結びつけられたロープには、30cm置きくらいに結び目がついてて、それがなかったら、ずりずりと手のひらあっちっちになりながら落ちてしまいそう。足元はできるだけ岩や木の根のとっかかりにつま先を引っかけるのだけど、いかんせん苔むしてて滑る滑る。少々お尻もつきながら、最後はジャーンプ。思ったより高くて着地の足がじーん...。
それでも、河原に下りられました。ああああー 到着!
真正面に細ーい滝を見ながら、おにぎり食べて、お茶飲んで。
高井さんも、この河原まで下りて曲を作ったのかなぁ? それとも上の道から滝を眺めたのかしら?
川の中の大きな石の上を渡れば、滝の下まで行けそうにも思ったけど、これも少々ジャーンプしないといけなさそうな所があって、さすがにここで水にドボンしちゃったら後がつらいから、あきらめました。
しばらく眺めて、充分堪能しましたし、さぁていきますか。
下りるのも恐かったけど、上がるのがまた難儀なことで。ほとんどロープにぶら下がりながら、腕のチカラだけで上がったような気がします...。元のコースに戻れて、ホッと一息。
帰りは、尺代の村を抜けて、来た道と違う、水無瀬川に沿ったアスファルトの大きな道路をひたすら歩いて下るだけ。道は大きいけど車はほとんど走ってなかったです。水無瀬神宮まで、迷うことなく、時間も余裕で着けました。
途中の橋のたもとに、「通行止めに付き迂回路」てな貼紙がしてあって、心の中で「これは今私が行ってきたとこのことだな、内緒やけど」。内緒やで。
水無瀬神宮の神主さんの話では、滝までの道は、今の方が荒れてるんだって。昔の方がかえって行き易かったらしいです。
お祭り出店者の打ち合わせはわりに早く終わって、次、夕方5時に別のイベント(こっちは音楽もの)の打ち合わせが入っていたので、いったん家に帰ってからまた自転車で出直しました。
この頃すでに、ふくらはぎに筋肉痛が出始めてました。当日にあらわれただけは、優秀優秀。
ポレポレのうちのベランダコーナーに、この日の写真を数枚載せています