ますますぽれぽれな日々

Formerly known as 「ぽれぽれな日々」@はてなダイアリー

そして望年会

kaepole2005-12-19

仕事が、台風の目に入りました。差し迫ったご注文品はひととおり終え、クリスマスケーキを作る23〜25日までの間に、そのあとの年末用の商品の仕込みをしていく段取りとなっています。オーダーをいったん打ち切らせていただいたおかげで、態勢の立て直しが計れそうです。とりあえず、今夜から2、3日はちゃんとお布団で寝られると思います。
しばらく日記を書けないでいた間に、本業以外の大きなイベントがふたつほどありました。
まずは、土曜日。
神戸のギャラリー「ブーケ・ド・ジョワ」さんにて、「賢治の音楽室」というタイトルのライブに、フルートで出演してきました(写真)。以前にも書きました、画家・志摩欣哉さんのイベントです。
今回のギャラリー内は、赤富士だらけ。赤富士に囲まれて、前半は志摩さんの朗読、そして後半、チェロ&バイオリンの波多野敦子さんと一緒に、賢治音楽のメドレーを演奏しました。
波多野さんのアレンジがすごく良くて、とってもやり易かったー。合わせ練習は、先週日曜に一度2〜3時間やったのみ。そのあと私は当然家で楽器を出す時間などなかったので、本番当日まで全く練習できず、こんなんでお客さまからお金をいただくライブに出ていいんだろうかと悩みもしましたが、とにかく、波多野さんに呼吸を合わせることだけを考えていました。やっぱり相手がプロの方だと、安心感が違いますね。出来はよかったように思います。
それが終わってから、まっすぐ帰らず、夜は大阪・四ツ橋の「Gabo」というお店へ、フルート友達N嬢の出るライブを聴きに行きました。ギタリスト・ゆあさまさや氏のレコーディングに1、2曲参加したとのことで、そのゆあささんの妙技(?!)も堪能させていただきました。いやはや、世の中にはまだまだすごい人がいるもんですなぁ。ギターの弦を叩いて鳴らさはる人です。もうひとり、井上くんという、即興でクラシックを弾くピアニストが出てはりました。彼は、何も言わなくてもショパンが好きだというのが、演奏を聴けばすぐに分かりましたですよ。
そんなこんなで、土曜日は一日出歩いておりましたが、きっちり、神戸のライブではお茶菓子に、N嬢にはおやつに、ポレポレのお菓子を買っていただきましたから、仕事も兼ねさせていただきました。
そして日曜日。
夜6時半から、ポレポレの卸先の店「イーハ」さんにて、望年会です。「忘年会」ではなく「望年会」。
出掛けるギリギリまで仕事しましたが、結局すこし残ってしまって、帰ってからやらないといけないことに・・・でも、望年会に出てる間は、そのことはしばし忘れましょう。
なんたって、ジュスカ・グランペールさんがやってくるんですから!
この店のオーナーにジュスカを布教したのは、他ならぬワタクシ。オーナーもめちゃ惚れ込んで、すでに7月に一度、ライブをしに来ていただいています。
今回は、ジュスカには後半をお願いして、会の前半は、イーハに出入りしている人たちによる余興です。まぁ、言ってしまえば、どんちゃん騒ぎってことです。この店に集まる人種は、はっきり言って変わり者だらけです。そしてみんながみんな、「自分だけはまとも」だと思っているので、さっぱり収拾がつきません。そして、全員がスタッフとして、オーナーの一声のもと働かされます。すごいところです。
一番手に予定されていたチャック(注*日本人)のサックスは、本人が骨折のため、ナシに。ありゃりゃ。
その次は、南京玉すだれ。たますだれさん、寒い中バイクとばして来はりました。あまりの寒さにやられたか、台詞が途中でスッコーンととんでお仕舞いに。「(いつもやってることなのに)なんで出てけぇへんの?!」と、当人さんが一番びっくりされてました。緊張なんて、かけらもなかったそうですが。
その次が、毎年この日にのみ旗上がる「わっほい劇団」によるドタバタ芝居。「わっほい」は、普段は志摩さんが率いる朗読グループです。メンバーは、望年会用に志摩さんがまじめ〜に作った宮沢賢治原作の脚本を、あっさりとアドリブでぶっ潰してしまう集団です。今年も大笑いだったようですが... そのころ私は、裏で楽器を暖め、心を鎮めるのに必死・・・
はぁぁぁ〜〜・・・次は私のフルートです・・・なーんでジュスカの前で吹かにゃならんのだ... 発表会で小難しい曲をやるよりずぅっと緊張しますぅぅ・・・ イーハオーナーに「今年はカンニン!」と懇願してみましたが、「そんなわけにはいきません」とピシャリ、鶴の一声。
フルートってね、だいたい伴奏付くものなのよ、一人で吹くための選曲って、大変なんだからっ。
でもま、「余興余興、にぎやかしにぎやかし」と、気持ちを割り切ることに。ジュスカ高井さんに「今日はポレポレさんのフルートを聴きにきました」と茶化されちゃいました。うわ〜 やっぱ帰ろかな・・・
曲は、「アメージング・グレイス」。転調しながら3コーラス。暗譜でがんばる。足に鈴つけてみました。クラシックの場合、足でリズムとるのはタブーだから、習慣がなくて鳴らすのがなかなかムズカしいぞ。でも、単音楽器でさみしいから、にぎやかしにぎやかし。
唇が震えるくらい緊張しました。最近そんなん、ちょっとないよ。
なんとか吹き終えて引っ込みかけたら、なーんと「アンコール」の声が...!
どうしょ。昨日やった賢治音楽の中からやるか。「遠き山に日は落ちて〜」ってやつ、あれなら覚えてるし。1コーラスだけ、吹かせていただきました。もう、いっぱいいっぱい。
のどカラカラで引き揚げたところへ、ジュスカひろせさんがスパークリングワイン片手に寄ってきて、「おつかれさま〜 飲みますか〜」「飲みます〜 いただきます〜」「はい かんぱ〜い」「かんぱ〜い」「一曲 一緒に何かしましょう〜」「・・・へ?!」
ーーーつづくーーー!!