ますますぽれぽれな日々

Formerly known as 「ぽれぽれな日々」@はてなダイアリー

芭蕉精

kaepole2007-05-27

大津へ出掛けてきました。
行きの電車の中、ダンナが読んでいる本を覗き込むと「若紫」の文字が見えたので、「源氏物語?」と訊きましたら、「ようわかったな」と。ずいぶん昔に読んだ気がします。けど内容を覚えていないので、「夢十夜」が終わったら次に読もう。
で、この源氏物語の中に「”比翼連理”が出てきたで」と、そのページを探して、ダンナが私に指し示してくれます。”天にあっては比翼の鳥、地にあっては連理の枝” 書いてある。うん。・・うん? ええと、最近そんな話、したっけ?
ダンナがものすごい呆れ顔をして、「一時間後くらいにわかるわ」と言い、あとはいくら問うても答えてくれません。えーなんだっけー? 何を私は忘れているのー? 比翼連理、たしかに近い過去に、どこかで見たような聞いたような・・・・あかん、思い出されへん・・・・
電車が京都駅に着いて、乗り換えです。大津まであと2駅。
その間に 突然 「あーっ!!」
思い出しましたがな。
大津へ何しに行くのやら。
山田レイさんのダンスソロライブを観に行くのです。そして、その演目の第一部が「比翼連理」。でした。
あーあ。ごめんなさい。
正直に言いましょう。レイさんのソロライブ「宿神」は、毎年「芭蕉精」を観たくて行くのです。観る側、つまり私の心理が、回を重ねるごとに変化していくのを楽しみたくて。
というわけで、第三部は「芭蕉精」。
始まってすぐ「しまった!」と思いました。これは立ち見でいいから真っ正面に移動させてもらうんだった。映像と動きの重なる様が幻想的なんです。
でも横手から観てたら、それはそれでまた違った発見がありました。影がくっきりと、同じに付いて踊るのがおもしろかった。
そして今回は、できるだけ「レイさん=芭蕉精=芭蕉葉の化身」から気をそらさないよう、見据えてました。時々、身体に膜が張る感じが。そんな印象がありました。
それでも、作品の世界に浸り切れなかったのはなんでだろう? 自分の気力がこのところ落ちてるのは感じています。先日体調を崩してから、表面的には元に戻ったようでいて、奥の方はまだ、なにかがくすぶっているような。嫌な感覚を拭いきれないでいるので、それがいけなかったのかもしれません。踊り手が魂を込めた分だけ、受け手にもパワーが要る、ということかな。
邪気を撥ね除けて、また来年です。
レイさんからは「景色を楽しみに来てね」なーんて言われてたので、琵琶湖も眺めて。
レイワークス