あいのうた

大竹しのぶさんのコンサート「あいのうた-Francesca!-」に行ってきました。
昨秋、東京品川のグローリアチャペルで行われた時、ジュスカが参加されてて、話を聞くに「観に行きたいなぁ」と思っていたのが、今年はツアーとなって大阪公演もあるとのこと。早々にチケットを取って楽しみにしていました。
しのぶさんが歌をうたわれているところは舞台のお芝居の中でしか見たことがなかったので、役を外れてしのぶさん自身の感性で選曲して歌われるライブには、これまで抱いていた印象とまた違ったものがありました。
やっぱり女優さんだから、入り込むと声質まで変わっちゃうみたいですごい。語りの加わった中島みゆきの「怜子」は迫力がありました。かと思うと、ジュスカの曲に鮎川めぐみさんが詞をつけた「祈りのボレロ」では天まで届きそうなのびやかな高音を響かせたり。生前に仲良しだったという忌野清志郎さんの「JUMP」を元気いっぱい動きながら歌う姿を見てたら、なんだか逆に切なくなってしまいました。
実は私もクリスチャンなのですが、全くもって不信仰者ですので、聖フランチェスコについてはよく知りませんでした。慈愛と献身の人だったようです。彼に敬意を表してのタイトルなのだそうですが、何も堅っ苦しい話ではなく、現世のしあわせを大事にしていけたらな、と・・。しのぶさんが出会った人々のことを、その人の言葉を聞いた時に感じたことを、たくさん話してらっしゃいました。
そんなやわらかな気持ちが底辺にあった上で、あとはもう、とにかく明るく楽しいステージでした！　私生活のことも茶化しながらおしゃべりしちゃうし、どこまでが予定のトークでどれがアドリブなんだかわかんないくらい天然で、ごくごくふつうの一般人的感覚も持ち合わせてて、笑いがいっぱいで、かわいくて！　彼女はきっと素でも面白い、素敵な人なんだろうなって思いました。
上手いとか下手とかそういうのを一気に飛び越しちゃう力のある、いい意味でとっても女性らしいコンサートでした。