ますますぽれぽれな日々

Formerly known as 「ぽれぽれな日々」@はてなダイアリー

宿神

kaepole2005-11-28

土曜日、ダンサー「山田レイ」さんのソロライブ「宿神」を観てきました。
場所は大阪市内の「チャクラ」というお店です。アジアンな雑貨の並ぶカフェで、建物は昔の商家を改装したものだそう。奥にもう一部屋、元は蔵だったところに手を入れて作られたスペースがあり、そこに、舞台と客席がしつらえてありました。
レイさんを知ったのは、9月に行ったジュスカの能楽堂ライブにて。ダンスとのコラボで、その時に主役だったのが山田レイさんでした。
とても魅力的なひとですね。心の中の表したいものを、素直にぶつけてくる感じ。声にならない声を絞り出して、踊りと化す。手の先、そして額から、何かを発するひと。漠然としているけど、今回、私の受けた印象はそんなふうでした。
終わってしばらくは頭の中が混沌としてしまって、実は、内容に関して何の感想もいだけなかった、というのが正直なところです。もちろん、動きの美しさ、映像との重なりのすばらしさ等、目がくぎ付けになってしまった場面はたくさんありました。すごく素敵でした。でも、そういう表面的な部分じゃなくて... もっと根本的に、シンプルなメッセージみたいなものがその奥の方に見え隠れしているのだけれど... 私の回転の遅い脳ミソでは、視界から流れ込んでくる大量の情報を処理しきれず、現場ではっきりと捉えることができなかった、ということのようです。
日にちが経つにつれて、自分の気持ちの中に残ったそれらの疑問を解決するためにも、もう一度みたいなぁ、と思うようになりました。
シリーズのテーマは「Kotodama」。言霊。これ、私けっこう信じてます。発することによって持つ、言葉のチカラ。
それから、今回の題材は「宮沢賢治」。来月、チェロの人と一緒に「賢治の音楽室」というタイトルでライブをするにあたって、参考あるいはインスパイアされるものがあるかも、という期待と勉強心を持って観に行きましたが、噛みしめるのにまだまだ時間がかかりそうです・・・
いろいろなことを無言のうちに問い掛けられたような、そんなライブでした。